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カサモリサンって?

カサモリサンとは新光明寺に祀られている瘡守稲荷荼枳尼天(カサモリイナリダキニテン)という神様です。

カサモリを漢字で書くと瘡守。

瘡とは、天然痘、できもの、腫れ物、かさぶた、梅毒などのことを言い、その瘡を守るということで、皮膚病、疫病にご利益のある神様であると考えられております。

その昔、まだお寺が静岡の駅前、伝馬町にあった頃、近くの遊郭で働く女性たちが皮膚病や性病の治癒を願ってお詣りをされていたそうです。

荼枳尼天という神様は、元々はインドの神様「ダーキニー」だといわれます。このダーキニーと言う神は人を食べないと生きていけないという怖〜い神様でしたが、シヴァ神(仏教では大日如来の化身とされる大黒天)に説得され改心し、人々に福を授ける神様になったのとのこと。

インドの密教者の間で崇拝されていた神様で、インドよりチベットを経て日本に伝来し、日本では中古以来、稲荷のご神体として祀られてきました。

古今著聞集第六巻には、関白の藤原忠実が願いをかなえるべく大権坊と云う僧侶に荼枳尼の法を行わせたところ狐が道場に現れ、供物を食い荒らした。また、夢の中に美女が現れ、これを止めようとして其の髪を捉えて夢より覚めたら、手に残った髪の切れたものは狐の尾であった。』との文章があります。また、真言の密書には荼枳尼天の別名を白晨狐王菩薩と称し、これが稲荷のご神体となって、稲荷を祀ると業通自在の神通力で、祀る人に福を授けるとされています。さらに、曼荼羅の中では荼枳尼天は如来様の応迹(化身)であり、人の心の垢を洗うことから、悪業を洗い流し、人に幸福を授けるとあります。また肉や魚を食し、酒を飲み、印を結び、交接を行いて大衆に大きな楽しみを与える。とも書いてあります。

仏様がその身をより私たちに身近な存在に姿を代えて願いを聞き届けて下さると信仰されていたようです。 

 

当山にお祀りされているご神体は南北朝時代からのもので、白狐に乗った翁が稲穂と鎌を持っているお姿をしておいでです。稲穂に象徴される豊作祈願の側面と、鎌で災疫を切り払うという厄除けの側面とがあるのでしょう。

戦前より沢山のお参りがあって願をかける人が絶えなかったそうです。

コロナ禍により本当に多くの業界が現在進行形で打撃を受けております。

 

疫病に感染しないことはもちろんですが、この災疫を一日も早く振り払って頂けますよう、感染予防に気を付けつつ、多くの皆様にお参り頂きたいと思っております。

現在、かさもり稲荷のご神体は、小さなお厨子の中に祀られており、一年に一度、五月のお祭りの日にのみ、そのお姿を拝することができます。